食用の魚卵には、数の子、たらこ、いくら、筋子、からすみ、キャビアなどがあります。ビタミンA、B群、Eなど抗酸化作用や免疫力向上にパワーを発揮するビタミン類や亜鉛、銅といった体調管理に不可欠なミネラルが多く、滋養効果満点。ただし栄養価が高い分コレステロールも豊富に含むので注意が必要です。
【数の子】 ニシンの卵を数の子と総称します。塩蔵した塩数の子、乾物にした干し数の子などがありますが、その上品な色合いと高価な価格から「海のダイヤ」と呼ばれます。塩数の子は、薄い塩水(1%程度)に一昼夜浸して塩抜きします。
【たらこ】 塩漬けにした塩たらこをそのままか、焼いて食べます。たらこの塩分は、100g あたり5%前後。
【明太子】 たらこを赤唐辛子入りの調味液に漬け込んで作ります。塩分はたらこと同様、5%前後。明太子も塩分が多く、控えるように言われる食材ですが、ご飯と合わせて食べる場合、一食あたりを20gとすれば、摂取塩分量は1.1g。スープ類とほぼ同じくらいか少ない量に。
【いくら・筋子】 サケの卵を塩漬けにしたもので、一般に一粒ずつにバラしたものを「イクラ」、バラす前のものを「スジコ(筋子)」と呼びます。マスの卵も同様に呼ばれます。いくらに含まれる塩分量は、いくら丼一杯に使う量が50g とすると、1.2g 前後です。
【からすみ】 からすみと言えば日本三大珍味の中でも一番高価な食材として知られています。ボラの卵巣を3~6日塩漬けし、塩抜きをした後、天日干しで乾燥させたものです。塩分値は5%前後。
【キャビア】 チョウザメの卵を塩漬けにしたもので、世界三大珍味の一つです。天然のキャビアで有名なのはロシアとイラン。日持ちしないため、原産国で食べられているキャビアの塩分濃度は3~5%であるのに対し、輸入のキャビアは塩分濃度が高く7~10%なのです。
これら魚卵の塩分測定にお勧めの器種は、数の子の塩抜き加減や、塩や調味料の染み込み具合、各魚卵のロットごとの塩分比較をする場合には、魚卵にそのまま挿して使えるPAL-SALT PROBEをお勧めします。
塩分量を精確に数値で測定したい場合には、魚卵を細かく刻んで、10 倍の水で希釈し、しばらく置いてから液体部分を測定します。この場合にはPAL-SALTがお勧めです。
塩分計は電気伝導度方式を採用しており、サンプルに電気を流して塩分を検出しています。ところが、魚卵はとても濃厚なため、電気が流れづらく、塩分をきちんと検出できないため、10倍希釈した測定方法がより精確だと言えます。
魚卵の洗浄に使われる食塩水を測定される場合には、濃度やその他の用途に合わせて、PAL-SALT、PAL-SALT PROBE、PAL-03S(またはPAL-04S、05S)、PEN-SWからお選びください。
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