油酸化試験紙
― その油、もう古くないですか? ―
古い油を使用し続けていると食品の品質がおちるばかりでなく、それを口にしたお客様の健康面に害を及ぼす恐れがあります。
油の酸化を数値で管理することによって正確な交換時期の判断ができ、油の有効活用・食品の品質向上・コスト削減などに役立てることができます!
測定したい油をAOM-03の測定部につけるだけ。
30秒後の色変化をボトル記載の色調表と比較してAVをチェックします。
湿気が入りにくく、試験紙が劣化しにくいアルミボトルを採用しました。軽量なので持ち運びも簡単です。
なぜ古い油がいけないの?
油が古くなると、油の成分である不飽和脂肪酸から毒性のある過酸化物が生成されます。
さらに酸化が進むと、これらの油を摂取したときに「胸やけ」や「吐き気」を催し、健康面に害を及ぼす恐れがあります。
AOM-03で定期的にモニタリングし、油を有効に活用することをお勧めします。
油の劣化を見分けるために、家庭などでは色やにおいで判断しますが、調理現場における判定には、下記のような指標があります。
① 極性化合物 (TPM)
フライ油の劣化度評価に用いられる方法です。極性化合物とは、遊離脂肪酸、低分子分解物、重合物など劣化による生成物すべてをさします。EU諸国で、油脂の品質規制に採用されている指標で、25~27%を使用限界としています。
② 酸価 (AV)
加水分解によって生じる遊離脂肪酸の量に相関する指標です。酸価は、フライ油の酸化度を評価するのに適した方法です。食品製造現場では、簡易的に測定できるAV用試験紙が多く使用されています。
③ カルボニル価 (CV)
フライ油が酸化し分解して生成した、アルデヒドやケトンの量と相関する指標です。カルボニル化合物は、熱酸化の良い指標となりえます。また、閾値(いきち)が小さいことから、油脂の臭いに大きく影響します。
④ 過酸化物価 (POV)
油を空気中に長期間放置すると、油成分中の不飽和脂肪酸が酸素を吸収し過酸化物が生じます。過酸化物価は、ヒドロペルオキシドを定量するものですが、フライ油の場合は、過酸化物価が分解または重合にて生成されたものを指標としています。
即席めん | めんに含まれる油脂の酸価が3を超え、又は過酸化物価が30を超えるものであってはならない。 | 食品、添加物の規格基準 | |
油処理により乾燥したものの油脂にあっては、1.5以下であること。 めんの油処理に使用した油脂の酸価は、1.5以下でなければならない。 |
日本農林規格 | ||
油脂で処理した菓子 (油脂分10%以上含むもの) |
次の(a)及び(b)に適合するものを販売するようにすること。 (a)菓子は、その製品中に含まれる油脂の酸価が3を超え、かつ、過酸化物価が30を超えるものであってはならない。 (b)菓子は、その製品中に含まれる油脂の酸価が5を超え、又は、過酸化物価が50を超えるものであってはならない。 |
菓子指導要領 | |
弁当及びそうざい |
原材料として:酸価1以下(但し、ごま油は除く。)及び過酸化物価10以下のものを使用すること。 油脂による揚げ処理:酸価が2.5を超えたものは新しい油脂と交換すること。 |
弁当及びそうざいの衛生規範 | |
洋生菓子 |
(1)原材料の成分規格:酸価3以下、過酸化物価30以下。 (2)製品は次の規格に適合するものであること。 ①製品に含まれる油脂の酸価が3を超えないものであること。 ②製品に含まれる油脂の過酸化物価が30を超えないものであること。 |
洋生菓子の衛生規範 | |
食用植物油脂 | 精製度が低い油 | 酸価0.20~4.0以下であること。(綿実、ごま、なたね、落花生、オリーブ、パームオレイン、パームステアリン、調合、香味食用) | 日本農林規格 |
精製油 | 酸価0.20以下(オリーブ油は酸価0.60以下)であること。 | ||
サラダ油 | 酸価0.15以下(オリーブ油を調合したものは、酸価0.40以下)であること。 |