2020年、浅草駒形に誕生した木花之醸造所。
麹室を設えた店内で、麹や酒母造りなども行う本格的な日本酒造りの工程で仕込んでいます。酒蔵で日本酒造りを学んだ岡住修兵さんが醸造長として務め、醪の酸度管理のために、日本酒用糖酸度計(PAL-BX|ACID121)をお使いいただいています。
木花之醸造所は、飲食店が併設された施設内で造る小規模な醸造所です。仕込みタンクが小さいため、分析用にサンプリングすると商品が少なくなってしまいます。そのためこれまで酒母や醪の分析をすることは、ほとんどありませんでした。
水もとや生酛など、酸度の推移が非常に重要な商品を造るにあたり、友人から紹介された日本酒用糖酸度計(PAL-BX|ACID121)の導入を決めました。
醪をたった1gだけ、そのまま希釈して分析できる手軽さなので、作業の合間の隙間時間で分析でき、非常に役立っております。
分析値は、簡易の測定値として十分正確に計れているように感じております。おかげさまで、水もとと生酛のどちらも問題なくお酒にすることができました。今後、既存商品のブラッシュアップにも使いたいと思います。
本格的な日本酒が作れる世界初にして唯一の日本酒自家醸造キットブランドMiCURA。海外向けに開発・販売され、現在、20か国以上のお客様が自家醸造を楽しまれています。自家醸造キットを開発される際や本格的な自家醸造をされるMiCURAメンバーの方にも、醪の発酵状態を管理する計測器として弊社の屈折旋光計 RePo-1をお使いいただいております。
屈折旋光計 RePo-1を知ったのは、こちらの論文「旋光度と屈折率の同時測定による清酒もろみの発酵工程管理」がきっかけです。醸造関連の論文には常に目を通しているので、MiCURAを開発するにあたり、以前読んだ論文が思い浮かびました。
酒蔵では醪の状態を把握するために様々な成分を科学的に測定しています。酒税を納める義務を負う酒造メーカーの場合、原則として国税庁所定分析法に則って測定する必要があり、その場合、一度の測定におたま一杯分ほどの醪を必要とします。
しかし自家醸造のような小さな仕込みで成分検査で毎回そんなにサンプルを採取していたら、絞る前に醪がなくなってしまいます。そんな制約のある自家醸造で、唯一可能な選択肢が、アタゴ ポータブル屈折偏光計 RePo-1でした。
検査項目は多々ありますが、中でも欠かせないのはアルコール濃度と日本酒度(ボーメ)です。
アタゴ ポータブル屈折偏光計 RePo-1を使えば、これで自家醸造でも成分検査が可能になる!と頭の中で合点が行ったときは大変興奮しました。目指していた、本格的な日本酒の自家醸造の道が開けた瞬間でした。
また、商品開発の試験醸造のほか、海外にて自家醸造キットのプロトタイプをテストユーザーに使ってもらった際、屈折旋光計 RePo-1を持って行き成分検査することができました。海外の各家庭までいろんなところに持ち運んでいたので、このコンパクトなサイズは本当に素晴らしいです。
MiCURAでは、醪の管理に気をつかう「純米吟醸」タイプのお酒も造れます。リピーターの方は、どんどんレベルアップしていかれますので、さらにこだわった造りを目指されます。
また、購入されたお客様へ無償でテクニカルサポートを提供しており、リピーターの方が増えていく中で、「もろみの経過を記録を取るために成分検査がしたいので、おすすめの器具を教えて欲しい」などの相談を受けるようになりました。
アタゴ ポータブル屈折偏光計 RePo-1は、酒造メーカーにとっては、このスペックにしてこの価格という破格のお値段ですが、個人にとってはやはり高価な機器であることは否めません。しかし、もろみ専用の冷蔵庫を買われる方や、搾り幾を自作されるほどハマっている方もいらっしゃるので、アタゴ ポータブル屈折偏光計 RePo-1を紹介させていただいております。
ニューヨークに誕生したBrooklyn Kura(ブルックリン・クラ)は、SAKEに魅了された金融出身のブライアン氏と化学出身のブランドン氏、二人のアメリカ人が、2018年に始めた日本酒の酒蔵です。
日本酒の口当たりを数値化するため、日本酒用糖酸度計(PAL-BX|ACID121)をお使いいただいています。
スピーディーで精確な測定ができる点を評価して頂いています。
豊かな自然に恵まれた歴史と文化の宿場町、信州辰野町小野で元治元年(1864年)創業の小野酒造店様。
弊社の屈折旋光計RePo-1をお使いいただいています。
主に、発酵中のもろみのエキス分を見るために使われています。
エキス分の測定には、比重やアルコールから求めたり、蒸発により残留エキス分を測定する方法がありますが、RePo-1は、たった3mlのサンプル量で、10秒でエキス分が分かるため、現場で簡易的に管理するのに最適です。
ご購入のきっかけは、日本分析化学会発行の「分析化学」という文献内で、清酒もろみの発酵工程管理で紹介されていたことでした。
創業以来、手造りの伝統を守りつつ、常に新しい技術や設備を積極的に取り入れていらっしゃいます。
小野酒造店様の「味わいと切れの絶妙なバランスの取れたお酒」の裏方として、RePo-1が活躍しています。
「いも麹」焼酎の元祖、鹿児島県の国分酒造協業組合様を紹介します。
国分酒造協業組合様は、同じ芋焼酎でも、1988年、はじめて米麹を使わない芋100%で作った芋焼酎「いも麹 芋」を発売し、さつま芋の風味をダイレクトに味わえる焼酎造りをされている先駆者です。
25年前に小さな 地場の酒造会社が集まって作られた会社で、国分市街地から山手の方へ車で10分ほど 走った、川原渓谷沿いの山中にあります。
こちらでは、Brix計の測定値から、もろみの溶け具合を判断して頂いております。今回、製造部長兼杜氏の安田様に原料受け入れから蒸留までの工程をご説明して頂きました。
こうして、丁寧に造られたのが、いも焼酎「いも麹 芋」を初めとする、焼酎です。
「いも麹 芋」は、まさに、芋という風格。芋焼酎好きの方にぜひ呑んで頂きたい焼酎です。
◆いも焼酎 いも麹 芋
さつま芋100%で造られた芋焼酎です。芋焼酎の本質が味わえます。
◆いも焼酎 蔓無源氏(つるなしげんぢ)(※)
百年昔の芋「蔓無源氏」と地元米「夢十色(ユメトイロ)」で造られた焼酎です。ほんのりと甘い芋の香りが特徴です。
※いも焼酎「蔓無源氏」は製造工程で、米麹も使用されております。
Domaine Takahiko(ドメーヌ タカヒコ) 様に、 ぶどう・ワイン用糖酸度計 PAL-BX|ACID2 をお使いいただいています。