塩の歴史は古く、人の生活には必要不可欠なもの。
塩は食事の味付けとして添加される食塩をはじめ、腐敗しやすいもの(食品や、生物標本)を塩漬けにし長期保存するためにも用いられます。医療現場や動物病院などでも塩化ナトリウム(塩)は欠かせません。 たとえば、「生理食塩水」という単語、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
また、塩は様々な宗教で、清め、浄化する働きがあると信じられ使われてきたようです。
古代ローマの兵士には、塩のお金、"Salarium Argentum"が支給され、
これが現代の「サラリー」の語源となったといわれています。
塩がいかに人の生活から切り離すことができないものかが分かると思います。
「減塩」「低塩」などが叫ばれ
る時代ですが、実は人間や動物が生きて
いく上で、塩は必要不可欠な物質です。
体内の細胞の周りにある細胞外液の適切な塩分濃度が細胞をちょうどよい大きさに保っています。食べ物を消化する消化液も塩からできています。
指先からの刺激を脳に、脳からの命令を指先に、体内のあらゆる電気信号の伝達にもナトリウムイオン(塩)が密に関わっているのです。
体内の塩分が何らかの原因で急激に減ると、脱水症状や、血圧の低下・立ちくらみ、倦怠感・精神不安定・眠気、脱力感などを引き起こす危険性もあるのです。その一方、現代では、生活習慣病などの、塩の摂りすぎからくる様々な問題が指摘されています。
日本人の1日あたりの塩分摂取量は、外国と比べてより高く、9~12gといわれています。
※掲載しているデータは各文献からアタゴが独自にまとめ作図したものです。
日本人の1日の塩分摂取量の平均は、10gを超えています。
※出典 : 厚生労働省(平成24度)国民健康・栄養調査結果の概要
味噌汁ひとつ取っても、薄味の家庭と濃い味の家庭では、塩分の摂取量に大きな違いがあります。塩分の摂り過ぎは、高血圧や腎疾患、不整脈、心疾患など様々な病気を引き起こす原因となると言われています。
例えば、味噌汁は、出し汁を上手に使うことで、塩分を減らしながら、味わい深い味噌汁を作ることができます。
そんな工夫で、ご自身、ご家族や周りの方の健康について考えてみませんか?
厚生労働省が5年毎に発表する『日本人の食事摂取基準(2015年版)』では、1日の塩分摂取量(食塩相当量)の目標値が12歳以上の男性は8g未満、女性は7g未満となりました。 また、高血圧の人は6g以下。WHO(世界保健機関)が定める減塩目標は5gです。
食品パッケージの栄養成分表には、ナトリウム量と食塩相当量が表示されています。両方表示されている場合は、食塩相当量を見れば塩分量がわかりますが、ナトリウム量しか表示されていない場合は、右の計算式で食塩相当量を計算する必要があります。
採取したサンプルをサンプルステージにのせます。
STARTキーを押します。
3秒で結果が表示されます。
塩分計PAL-SALTの仕様
Cat.No.4250
測定範囲 | 食塩濃度 0.00~10.0%(g/100g) |
---|---|
分解能 | 0.00~2.99%において0.01%、 3.0~10.0%において0.1% |
測定精度 | 0.00~2.99%において表示値±0.05% 1.00~10.0%において相対精度±5% |
サンプル温度 | 5~100℃ |
使用環境温度 | 10~40℃ |
サンプル量 | 0.6ml以上 |
測定時間 | 約3秒 |
電源 | 単4アルカリ乾電池×2本 |
電池寿命 | 約8,000回測定(アルカリ電池使用時) |
防水保護等級 | JIS-C0920 5級防噴流形 IEC規格529 IP65 |
寸法・重量 | 55(W)×31(D)×109(mm)、100g(本体のみ) |
・長年の使用や摩擦による傷の付きやすさ
・傷がついてしまったことによる測定値のぶれ
塩分計PAL-SALTは、金より丈夫な金属"チタン"製の電極を採用し、これらの欠点を解消。他社にはない完全防水仕様をプラスし、厨房や現場での過酷な状況にも耐えうる製品に仕上げました。「決して消耗品とは言わせない」そんなアタゴの強い思いがカタチになりました。それでも万が一本当に困ったときには、専任の修理サービスマンが真摯に対応いたします。
挿して測れる塩分計。一見、とても測定しやすそうに見えます。 しかし、そんな塩分計を使ったことがある方々からこんな声をたくさんいただきました。 「挿して測定するタイプは、温度追従性(温度認識)が悪く、正しく測定できません」
対して塩分計PAL-SALTは、乗せて測るタイプです。 味噌汁、おでんのつゆ、ラーメンスープなど、どんなサンプルでも「安心」の測定結果をご提供いたします。
校正機能とは、製品が正しいか確認できる機能です。
現在ご使用の塩分計には校正機能はついていますか?
塩分計PAL-SALTは校正機能付き。測定値に不安があるときに
塩分計PAL-SALTが
正しく測定できているかの確認ができます。
アタゴ自身がJCSSの認定※メーカーですので、校正サービスも承っております。
製造から販売、アフターサービスまで、70年以上にわたりお客様の一番そばで、お客様をサポートしてきました。アタゴはお客様と共に歩んで参ります。
※JCSS (Japan Calibration Service System)とは、計量法関連法規及びISO/IEC17025の要求事項に基づいて特定の試験・校正を行う能力がある校正事業者を登録する制度です。
スープや味噌汁など、そのまま食べられる濃さの液体であれば、サンプルを直接PAL-
sioに乗せて、STARTキーを押すだけで測定できます。
漬物の漬け汁などは、測定範囲上限の10%
を超えるようでしたら、希釈が必要となりま
す。たとえば、塩分12%の食塩でしたら、10倍希釈すると1.2%になります。5倍希釈
で6%になります。測定範囲に入るように希
釈をしてください。
油分を含むサンプルも測定できます。ラーメンスープのように油が浮いているようなサンプルについては、数値が安定しないことがあります。サンプルを乗せた後、箸の先でくる
くると混ぜて測定すると安定します。
オイル漬けのような食品に含まれている塩分を測定する場合は、オイルを避けて採取し
10倍希釈になるよう水を加えてよく振り混
ぜてください。 表示値を10倍にすると元の塩分濃度が分かります。
たれや調味料、ソースなど、濃いものは、重量で10倍希
釈することで、より精確に測定できます。
ここでいう"濃い"とは、そのまま飲まない調味料や、漬物の漬け汁など塩分が濃いもののことを指しています。
PAL-SALTは電気を流して電解質を測定する原理を利用しています。濃いものほど、分子がぎゅっと凝縮されている
ため、電気を通しにくく、測定値が実際の塩分値よりも
低くでる傾向があります。
ハムやベーコン、干物や魚、ポテトチップスなど固体のサンプルは、細かく刻んで10倍希釈し、よく混ぜてください。目安として、数分(3分程度)で塩分が水に溶けだします。
(*測るものの性質(塩分が溶け出しやすいかどうか)、塩分濃度(濃さ)、刻み方、混ぜ具合によって塩分が溶けだすまでにかかる時間が異なります。)
よく塩分が溶け出したタイミングで液体の部分を測定し、表示値を10倍にしてください。
なお、固体専用に、直接挿して測定できるタイプの製品(PAL-SALTPROBE)もあります。
※サンプルにより方法が異なります。
スナック菓子、せんべいなどの崩れやすい固形分
サラミ、漬物などの固形物
10g前後を目安にビーカーなどの容器にサンプルを測ります。
水できっちり10倍に希釈します。
よく混ぜてください。
従来のpH計はガラス電極が突起状で割れやすく、割れると徹底清掃というイレギュラーな作業が発生してしまい、特に食品現場では異物混入の重大リスクもあります。PAL-pHは大きな負荷にも耐えられる丈夫なガラス電極を開発することに成功しました。異物混入やケガのリスクを抑え、毎日気兼ねなく使うことができ、保存液も必要としません。
測定範囲 | pH0.00~14.00 |
---|---|
分解能 | pH0.01 |
測定精度 | pH±0.10 |
校正 | 校正(pH4.01,6.86,9.18) |
使用環境温度 | 10~40℃ |
サンプル量 | 0.6mL以上 |
電源 | 単4アルカリ乾電池×2本 |